COLUMNお役立ち保険コラム

住宅ローンを組んだら生命保険は不要?住宅購入時の保険見直しのポイントとは。 2022-09-10 22:32:51

 

住宅ローンを組むと団体信用生命保険への加入が必要

団体信用生命保険とは

団体信用生命保険(以下、団信)とは、住宅ローンを返済する人が死亡したり、所定の高度障害状態になったりした場合に、団信から金融機関に保険金が支払われ、これによりローンの残りを保険金で全額返済してもらえる保険のことをいいます。

 

例えば、子どもが生まれてから夫が住宅ローンを組んでマイホームを購入するとします。

ローンの返済が終わるまでに夫に万が一のことがあったとき、残された家族はローンの返済が困難になるでしょう。

 

住宅購入時に団信に加入していれば、万が一の際も保険金でローンの残債が完済されるため、残された家族は返済義務がなくなったマイホームに安心して住み続けられます。

 

団信の加入が住宅ローンと基本的にセット

住宅ローンを扱うほとんどの金融機関では、住宅ローンの契約と団信への加入が条件となっています。

住宅ローンの返済期間は何十年にもわたって行われるため、返済が完了するまでに契約者に万が一のことがあったとき、保険金で融資したお金を回収できるようにするために、多くの金融機関は契約者に団信への加入を義務付けています。

 

団信に加入することで、万が一のことがあっても残された家族の経済的な負担を軽減することができます。

 

なお、団信に加入する際は、被保険者(保険の対象となる人)の健康状態や過去の一定期間内にかかったことがある病気を保険会社に告知して審査を受ける必要があります。

健康上の理由で加入できない場合は、団信への加入が任意である『フラット35』を検討するとよいでしょう。

 

生命保険見直しのポイント

住宅ローンを組む人の多くは、団体信用生命保険に加入するため、それまで加入していた生命保険に無駄な部分が発生しがちです。

しかし団信に加入したとしても、生命保険が完全に不要になるわけではありません。

 

保障内容が重複することも

団信は、契約者にもしものことがあった時に住宅ローンが払えなくなることを防ぐための最低限の保障です。

そのため、保障対象は死亡や高度障害になった場合のみと範囲が狭くなっています。

しかし、がん特約や三大疾病特約などのさまざまな特約も用意されています。

 

すでに他の生命保険に加入している方は、それらと団信の保険内容で重複している保障や不足している保障がないかなど保険を見直す必要があります。

 

重複していれば保障が手厚くなりますが、その分保険料の負担が増えることになります。

反対に、団信は最低限の保障しか付いていないので、万が一の際の生活費や教育費、医療費などは別で用意しなくてはなりません。足りない保障は、生命保険に加入して十分な保障を用意するようにしましょう。

 

団信は住宅ローン契約時に入る保険とはいえ、あくまでも生命保険の一種になるので、特約をうまく組み合わせれば生命保険に代替する備えとして活用できるでしょう。

 

住宅ローン以外にかかる住居費

マイホームを購入し団信に加入することで、返済する人に万が一のことがあっても保険金で住宅ローンが保障されるため、残された家族はそのまま住むことができます。

 

しかし、マンションの場合は、住宅ローンの返済が終わったあとも管理費や修繕積立金を引き続き支払っていかなければならなかったり、世帯によっては駐車場代もかかります。

 

戸建住宅の場合も将来的な修繕に備えておく必要があります。そのため、団信に加入したからといって、 住居費の備えがまったく不要となるわけではありません。

 

マイホームを購入する前に入っていた保険があるのであれば、必要な保障額を見直すことで毎月の保険料を削減できる可能性があります。

 

団信に加入しても生命保険が不要になるわけではない

団信で保障できるのは、あくまで万が一のことがおこったときの住居費の部分のみなので、残された家族の生活費や、子どもの教育費の支出までカバーすることはできません。

 

団信に加入したからといって生命保険をすぐに解約してしまうと、万が一のときに必要な資金が不足してしまいます。

団信と民間の生命保険にはメリット・デメリットの双方があるので、それぞれの特徴をよく理解しながら将来かかる生活費や教育費のことまで考えて、適切な保障を備えることが大切です。

 

 団信だけで十分とはいえない理由

住宅ローンの契約時には、団信への加入を義務づけられるのが一般的ですが、現在の生命保険を解約し、団信だけに絞るのはハイリスクといえます。

将来に必要な保障額の把握や特約との比較を意識し、適切な保障内容と保険金を実現できる保険を選択しましょう。

 

カバーできないリスクがある

基本的な団信は、死亡や高度障害に加え、特約で三大・八大疾病のリスクにも備えられますが、住宅ローンの契約者が死亡ではなく病気やケガで、長期にわたって仕事ができない状態になったとすると、残念ながら保険金は支払われません。

したがって、病気などの療養中も引き続き住宅ローンを返済していかねばなりません。

 

そういったリスクに備えるために、就業不能保険への加入も検討しましょう。

 

就業不能保険とは保険会社が販売している生命保険のひとつで、病気やケガで働けない状態になったときに、給与のように毎月保険金を受け取ることができるものになります。

就業不能保険からの給付金額を毎月のローン返済額に合わせて契約すれば、疾病保障付き住宅ローンの代わりとして使えます。

 

ペアローンの場合は債務が残る

ペアローンとは、夫婦それぞれが債務者となり、1つずつ住宅ローンを借り入れ一つの不動産を購入することをいいます。

近年は、共働き世帯などが増えているため、主流な選択肢の一つになります。

 

夫婦が別々のローン契約を結ぶことから、夫婦それぞれが団信へ加入できますが、どちらか一方が死亡した場合は、亡くなったほうの住宅ローン残高は団信の保険金で相殺することが可能です。

 

しかし、残された一方の住宅ローン残高は引き続き返済していくことが必要になるので、ほかの保険でリスクに備えなければならないでしょう。

 

住宅ローン完済後は団信の保障期間も終了

団信は住宅ローンの返済不能リスクに備えるための保険になるので、完済すると保障が終了します。

そのため住宅ローンを完済したあとも、団信のみを継続することはできません。

 

団信に合わせて生命保険の契約をプラン変更したりしていると、団信の終了により必要な保障が不足するかもしれません。

 

また、ローン完済後の保険をまったく考えていなければ、保険未加入のまま老後を迎えることにもなりかねません。

完済後に保険を見直すことはもちろんですが、生命保険は年齢を重ねるごとに加入条件が厳しくなっていきますので、将来を見据えて必要な保障を検討しましょう。

 

まとめ

住宅ローンを契約する際に団信に加入することが条件になりますが、住宅ローンを返済する人が亡くなったり高度障害状態になったりしたときに、住宅ローンを返済するための最低限の保障しかされません。

 

そのため、病気・けがで働けなくなったときに収入が減少しても住宅ローンの返済ができるように、民間保険に加入して備えるのも方法です。

 

また、老後を迎えたときに保険に加入しようとしても、条件によっては加入できない場合があるので、住宅ローンを組んだことを機にファイナンシャルプランナーに相談し、保険を見直すことをおすすめします。

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